2025 年 5 月 23 日 - INFINITIX | AI-Stack

May 23, 2025

2025年5月19日、NVIDIAのCEOジェンスン・フアン(黄仁勳)氏が、台湾・台北で開催されたCOMPUTEXで再び基調講演を行いました。AI業界を牽引するリーダーとして知られるフアン氏の講演には、世界中から多くの注目が集まりました。今回のスピーチでは、最新技術の発表、グローバルな戦略的提携、そして台湾への感謝が語られ、技術発展だけでなく、強い人間味も感じさせる内容となりました。 NVIDIAの変化:半導体企業からAI基盤の設計者へ 講演の冒頭、フアン氏は明確に述べました。「NVIDIAはもはや単なるGPUメーカーではなく、『インテリジェント・インフラの設計者』となった」と。彼はAIが、電力やインターネットに次ぐ、第3の重要な基盤技術になりつつあると指摘します。 彼が打ち出したのが「AIファクトリー」という新たなコンセプトです。これは従来のデータセンターとは異なり、エネルギーを「トークン(token)」というAIモデルの出力単位へ変換する施設を意味します。電気がワットで計られるように、将来的にはAIの能力はトークンで計測されるでしょう。このAIファクトリーが世界中で普及すれば、すべての産業がAIを利用しやすくなり、デジタル化が一気に加速すると予測しています。 最新製品発表:「Blackwell」アーキテクチャと卓上型スーパーコンピューター「DGX Spark」 COMPUTEXで最も注目を集めるのは新製品の発表ですが、今年もNVIDIAは期待に応えました。フアン氏は次世代GPUアーキテクチャ「Blackwell(ブラックウェル)」を正式に発表しました。BlackwellはAI向けの性能と電力効率を大幅に改善した最新の設計であり、今後のNVIDIA製品の中核になるものです。 さらに、会場で特に注目を集めたのが「DGX Spark」。これは机の上に置けるほど小さなスーパーコンピューターでありながら、圧倒的なAI演算性能を持ち、自宅や研究室など場所を問わず、誰でも手軽に高度なAI開発が可能になる画期的な製品です。 また、「NVLink